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「チューリッヒ」と普通云うじゃん?

国立新美術館は今、オルセーの他にもチューリヒ美術館展 開催中。他にも公募展が2つも入っていて、賑やかしい事限りないです。颱風も行ってしまったので、爽やかな天気でした。
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美術館の裏側入り口。オルセーに負けじとポスターばりばりです。

Yちゃんとの待ち合わせは正面玄関なので、このまま一度館を突っ切ります。
正面の門から入館する迄の広場(?)に、点字ブロックが敷いてありました。
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目が見えなくても触って楽しめる美術品もあるので、こういう配慮はナイス!だと思うのですが、、、よくよく見たら点字ブロックがベンチのすぐ脇迄迫っています。腰掛けると点字ブロッックを踏んでしまうじゃぁないか!ベンチに腰掛けてる人がいれば勿論 つまづく事受け居合いですが、誰も居なくても、これだけ狭まっていれば、杖がぶつかってしまい結局危険なのでは?
この点字ライン、道なりではなく敷いてあるブロックなり と云うべきか、
はっきり言って単なるオブジェ程度にしかなっていません。なんだか気になるがっかりモノです。

外の事はそんな訳で、Yちゃんに会った途端に挨拶もそこそこ、この現状をまくしたてる始末で、相変わらずやかましい私ですが、展示の様子はまったく素晴らしいものでした。(そして大興奮でまた大騒ぎだったら)

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第一発目のセガンティーニ。紙に描いてあるのに、わざわざ下地に木目の様な粗を作っています。
この構図と雰囲気、確かウチの図録のどっかで見たのに似てる。。。と思ったら、
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↑と、対の作品なのでした。

今回展示されているのが『淫蕩な女たちへの懲罰』で、享楽に耽って妊娠を拒む女性だそうで、ウチの図録に出ていたのは『悪しき母たち』こっちは堕胎の罪を犯した女性です。
どちらもインドの詩に触発された絵だそうですが、いかにもカトリック教徒?とも思える主題です。

このセガンティーニともう一人、ホードラーというスイスの作家はどちらも象徴主義というヤツで、人間の業とかファムファタールとかを好んで描いたグループに入るらしいです。でもホードラーの女性は現代的写実主義っぽくて、あんまり色気は感じません。むしろ堅実な性格の貞淑な女性というのを理想としている様に思えますヨ。

モネの『睡蓮』最大のものだと云う事でしたが、、、結構 どれもデカいので、本当にコレが最大だっけ?他のもコレ位はなかったかな?などと、疑ってしまいます。
そして日本画好きの私は睡蓮を観るとつい思い出すのが、東山魁夷。「あの人のあの作品は同じ位の大きさでもっと種々も詳細に描かれている」などとつい比べてしまいます。だからってどちらが優れているという事ではないですが、日本画と比べると洋画ってダイナミックな筆致だなぁと、感心してしまうのです。その最たるものがモネで、言わば私の中の巨匠対決なわけで、一人で勝手に2度楽しめる作品です。
出来れば、オランジェリ美術館の様に、睡蓮で一部屋ぐるっと取り巻いて展示して欲しいところですが、、、超売れっ子作品ではそうも行きません。世界各国に点在するのを掻集めるってのも大変。
いや、その内どっかで企画展があるかもしれません。そうしたらコレは最晩年の作品。絵もどこかゆっくりと呼吸を整えつつ黄昏をじっと見つめる様な印象を受けました。

この展示、印象派以降の近代的な画風が多いのですが、気になるムンク、なんでこんなに表情はしっかりと描けるのに他の部分はおざなり!?とか、相変わらずさっくり画法には厳しい意見。
だって下地剤すら塗っていないカンバスがそのまま塗り残されて出てるのって、、、あり得ねーだろ!とYちゃんと二人でやいのやいの。「公募展では絶対落とされるぜ!」「ムンクはむしろ水彩画にしよう」とか勝手言いまくり(笑)

可笑しかったのがジャコメッティで、抽象画は素晴らしく明るい弾けた色彩の作品なのに、彫刻はなんでこんなに陰鬱?と思いきや。この2つの部門の作品は違う人。二人は従兄弟だったのでした。
兄弟でも全然作風違う人達がいるのだから(あ、むしろ当然ですが)全く違う作品で良いのですが、なんだかこの人とこの人が血縁!?だと思うと、二人は制作においてなにかやり取りとかあるのかな?などと想像してしまいます。お互いに影響し合ったりしないものなのかしらン?

その彫刻のジャコメッティ氏の作品に1枚、習作タブローがありますが、このモデルが渡仏中の日本人哲学者・矢内原伊作氏。東洋人が珍しくてモデルを頼んだらしいですが、ジャコメッティ風に日本人を描くのは相当に大変だったと解説にありました。ってさ、名前が伊作、、、イサクって旧約聖書で神の生け贄になりかけた“あのイサクさん”にちなまれてるかなぁ?(だとしたらご両親も勿論キリスト教徒でしょう)と哲学と宗教をどうも切り離せない私はついつい考えてしまいます。

シャガールの絵を観て「宮沢賢治の世界だッ!」と大はしゃぎしたり、ピカソの大きな裸婦という緑色の裸女がゴヤの『裸のマハ』へのオマージュだとか書いてあって「えええ!?」とか大騒ぎ。
今回の観覧、3時間近くかかった様な。。。観終わったのが1時をしっかり過ぎてたので、最早ランチのラッシュは過ぎたでしょうと、ミッドタウンへ行きましたが、、、まだまだ混み混みでした。

地下一階のファストフード。DELHI というお店です。
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上が野菜カレー"マイルド系"と表記してまいすが、こくがあります。
下は中辛 スープがさらっとしているので、"がんがん行ける系"です。
どちらもランチメニューです。付属のタンドーリチキンがイケてます。
(あ、現地人店員さん、ガンダーラ仏バリのイケメンさんがいました)

あ×3 

ダリの作品、JR南浦和のホームからこんなに大きな看板で出ています。
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だから本作もきっとそれなりの大きさ、、、と思いきや! 35×27!?
マジかよ。。。で、ただ吃驚です。
それにしても、そんなにも小さな作品、こんなに大きく引き延ばしても粗が全然ありません。
どこまで緻密なんだ!!!!!!!と。こういう作風が単純に好きです。私ぁ。
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by inui-nuinuido | 2014-09-29 22:22 | 美術館・博物館 等 | Comments(5)
Commented by よしべえ at 2014-10-02 14:36 x
チューリヒ展、拙者もなぜ小さい「ツ」が入らんのか!と思っておったところです。表題にしてくれて小気味よい。今回のセガンティーの出品は意外でした。「羊の剪毛」という、いかにもアルプスの画家というイメージの絵しか存じていなかったから、こんなチョイ宗教的な絵もあったことに驚き。モネ対東山魁夷の対決論はおもしろい! なるほどね。
Commented by inui-nuinuido at 2014-10-04 21:08
>よしべぇサマ

世間的(主にマスコミ)にはオルセー押しの様な感じを受けますが、私はこちらの方がバラエティに富んでて面白かったです。強いて並べるなら"メトロポリタン美術館展並み"とでも。それってやはり、近代作家が多かった所為でしょうかね?しかし抽象画は相変わらず"頭では"理解出来ません(それじゃ駄目じゃん)
セガンティーニと云えば、ホードラー展がこの7日から西洋美術館で開催でした。
チラシの<本展の見どころ>ってトコに、全容を紹介って書いてあるのですが、代表作は何点か新美術館のに取られちってるぢゃん!と、チラシにも突っ込む私です。
こっちも意外な作品あるかも?
Commented by よしべえ at 2014-10-16 18:54 x
早くブログを更新しろ!
よしべえは、ホドラーより都美館のウフィッツィのほうに魅力感じておりまする。
Commented by inui-nuinuido at 2014-10-20 20:26
>よしべぇサマ

いきなり笑っちゃいましたよ!!!
確かに早くウフィツィ美術館展、行きたいですッ しかし、3美神は来てないですよね、、、アレ壁画だったと思う。
あ!でも受胎告知は来たし、期待してイイ!?
(フライヤーを全然読んでない私)
Commented by desire_san at 2014-12-02 23:51
こんばんは。
私もチューリヒ美術館展をみてきましたので、ご丁寧なご説明、ご感想を興味深く読ませていただきました。
「モネの部屋」の睡蓮の大作を始め、ゴッホ、セザンヌから。スイスを代表する画家、ホドラー、セガンティーニ、ココシュカの作品まで楽しむことができました。

私もこの美術展の作品の魅力などを整理してみましたので、読んでいただけると嬉しいです。よろしければブログにご感想などコメントをいただけると感謝致します。
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